中野の店舗併用住宅(内装・耐震改修)

中野の店舗併用住宅、内装・耐震改修



築後70年以上、これまで数回にわたって用途変更、増改築が行われてきた木造の店舗併用住宅(賃貸)のリフォーム事例です。

これまで1階部分は、テナントの業種の変化に伴い増改築がなされてきた建物です。
今回、新たなテナント募集にあたり、インテリアの更新と共に基礎を除いた1階部分に限定した範囲に関して建物の耐震補強を行う改修が求められました。

今回の建物は基本的な構造としては木造ですが、かつて1階を広く使用する為かと考えられますが、鉄骨造にて補強が施されたされた特殊な架構となっていました。

今回の構造・耐震補強にあっては、
「既設の木造と鉄骨双方のそれぞれの不良箇所を是正する」
「垂直荷重のみを鉄骨造で負担させていた構造を、地震(水平方向の外力)に対しても木造と鉄骨造それぞれが負担するものとする」
「耐震壁の配置を全面的に見直す」
といったことを改修にあたっての基本方針としたものです。

<解体>
木造の軸組が鉄骨のフレームで支えられています。
かつて、内部の柱を抜く為に設けられたと思われるものです。

<著しい不良箇所と是正>
木造筋交いが切られて窓が設けられた跡です。
その後新設された壁や鉄骨柱などさまざまなものが姿を現しました。

足元が腐った柱と、はげ落ちた土壁

柱が腐り、土台から浮いています。
アンカーボルト不足箇所にはケミカルアンカーによりボルトを新設

腐った柱の取り替えと足元補強

腐った柱の取り替えと足元補強

鉄骨柱のアンカー、ブレースの追加、木造部筋交いの追加

鉄骨梁に束立てで支持されていた木造梁間に倒れ止めを新設。
正面は鉄骨柱間にブレースを新設しました。

鉄骨フレーム先端に鼻つなぎ材を追加

<その他、ねずみ対策>
隣接建屋との間に侵入防止のために新設した
ステンレス製のメッシュ材