この住宅は、新宿区内のオフィスビルの建ち並ぶ通りから、住宅地への入口付近に計画したものです。
敷地は近隣商業地域と第二種中高層住居専用地域にまたがる防火地域内にあり、また幹線道路から近いことから、
防火と騒音対策上の理由で、ＲＣ（鉄筋コンクリート）造としたものです。
２方がビルや擁壁上部に建つ隣家に囲まれた敷地にあって、３階建てであっても各階の諸室に自然光が射し込み、風通しが良く、
更に周囲からのプライバシーを確保できる家とすべく、家の中央部に設けた光庭に大きく開く家としました。
また、３層にわたるこの光庭は、２階部分では中庭として利用し、更にこの中庭の脇に光庭やトップライトを設けることにより、
１階部分へも光を導くための場としたものです。
また新井薬師の家同様、鉄筋コンクリート造外断熱工法を採用しました。
これにより、安定した室内温湿度環境を得やすいだけでなく、良質な衛生環境、結露防止、躯体保護による建物の耐久性向上をはかったものです。
設計段階、打合せ時のスケッチはこちらです。
設計段階、打合せ時の模型はこちらです。
＜外観＞
写真上：南側道路よりの外観※ 写真下：東側外観※
写真上：南側道路（正面）よりの外観※ 写真下：南側道路（坂上）よりの外観
＜１階＞
玄関・廊下
写真上：玄関、正面は玄関収納 写真下：２階中庭より光がふりそそぐ光庭に面する１階の廊下
子世帯寝室他
写真上：２階中庭に設けたトップライトより自然光をとりこんだ主寝室 写真下：主寝室脇の洗面脱衣室
＜中庭＞
各階（３層）に光を導く光庭
２階廊下より中庭を望む（右手は１階寝室トップライト、リビングダイニング・キッチン、左手は子供室）
写真上：屋上よりの中庭見下げ（手前は１階光庭）※
写真下：中庭よりの見上げ
各室へと光を導く断面計画
中庭より廊下を望む
＜２階＞
上部から光の降りそそぐリビングと中庭に南面するダイニングキッチン
写真上：リビング入口部より望む（上部はハイサイドライト）
写真下：ダイニングよりリビングを望む（右手は中庭）※
写真上：リビングより畳敷きのダイニング、キッチンを望む※ 写真下：キッチン
２階廊下（正面はトイレ、右手は中庭）
リビングと中庭をはさんで対峙する子供室
子供室より中庭越しにリビングダイニングを望む
＜３階＞
中庭上部に面する親世帯の洋室と水廻り
写真上：親世帯の洋室 正面は中庭上部と屋上庭園※
写真下：親世帯の洋室 正面上部はハイサイドライト※
３階の水廻り
洗面脱衣室・トイレ
ハイサイドライトから柔らかな光が降りそそぐ木製の浴槽を設置した浴室
＜階段＞
中庭に面する円形の開口部より光が差し込む階段室
写真上：１～２階の階段 写真下：２～３階の階段
＜収納＞
玄関収納
階段下収納、右手前はスライド棚
造付キッチンバック収納：引出式食器棚、冷蔵庫、オーブン等を収納
玄関の郵便受け（室内側）：写真上は扉閉鎖時、写真下は扉開放時
リビング、無垢板による位牌棚：写真上は扉閉鎖時、写真下は扉開放時
３階洋室クロゼット：写真上は扉閉鎖時、写真下は扉開放時
＜手摺＞
身体に障害をお持ちのお子様の為に、階段には落下防止扉と手摺を設けました。
廊下と階段の手摺はブラケットが突出しない木製手摺としました。
＜夕景＞
工程
基本設計 ２００６. ２～２００６.１０
実施設計 ２００６.１０～２００７. １
工事期間 ２００７. ６～２００８. ３
敷地条件
近隣商業地域、及び第２種中高層住居専用地域
防火地域、及び準防火地域
道路幅員 ４ｍ
外部仕上
屋根：カラーガルバリウム鋼板
外壁：外断熱工法の上、アクリルリシンこて塗
開口部：アルミサッシュ、木製建具（玄関扉、タモ本実板貼、リビング窓）、鋼製建具
外構床：石英岩乱貼（アプローチ）、玉石敷込
内部仕上
リビング、キッチン
床：無垢フローリング（床暖房用）、蜜蝋樹脂ワックス品
壁：ライムコートこて塗り
天井：ＰＢ ＡＥＰ塗り
ダイニング
床：琉球畳敷
壁：ライムコートこて塗り
天井：ＰＢ ＡＥＰ塗り
主寝室・洋室
床：コルクタイル貼
壁：オガファーザー貼りの上、デュプロン塗り
天井：ＰＢ ＡＥＰ塗り
子供室
床：コルクタイル貼
壁：月桃紙張り
天井：エフジーボード ＡＥＰ塗り
１階洗面室、トイレ、３階洗面脱衣室、トイレ
床：ウッドカーペット
壁：カルクウォール塗り
天井：ＰＢ ＡＥＰ塗
お問い合わせはこちら
メールフォーム